おやつ指導

 乳歯や生えたばかりの永久歯はむし歯になりやすいものです。子どもは甘いものを口にする機会が多く、しかも間食も多くなりがちです。甘いものの食べ過ぎは食事時の食欲を減退させ、糖分の消化には、多くのビタミンとカルシウムが必要となります。また、そのために栄養のバランスが崩れてしまいます。食のバランスをよく考えることが大切です。少なくとも3歳未満の子どもには、キャンディー類、チョコレート類はできるだけ食べさせないようにしましょう。食べたことがないと欲しがりません。低年齢時の味覚はまだ未発達です。この時期に甘みの強いものを与えると味覚の発達が妨げられ、野菜などの味がよくわからなくなり、好き嫌いが多い子どもになってしまいます。食生活が親のコントロール下にある時期に正しい食事をすることが最も大切です。

「おやつ」の与え方

 
砂糖だけでなく多くの炭水化物は、細菌によって代謝されて酸が作られ、それにより歯を溶かします。口の中に糖分のある時間を短くすることが大切です。決まったおやつの時間に食べるようにして、飲食の回数を少なくすることが大事なのです。ダラダラ食いをやめることは非常に効果があります

むし歯と「おやつ」の関係

 むし歯を作る可能性のある「糖質」が含まれているものは、むし歯を作りやすいと考えた方がよいでしょう。お菓子を買うときには、むし歯になりやすいかどうかを調べるために、必ず「成分表示」をみてみるようにしましょう。

★むし歯を作る可能性ある糖
 砂糖、水飴(麦芽糖水飴、麦芽糖)、液糖、ぶどう糖、果糖
★むし歯になりにくい
 キシリトール、パラチノーチス、ソルビトール、マルチトール(還元麦芽糖水飴)、エリスリトール、アスパルトール、ステビア

 むし歯になりやすいお菓子・飲み物は、
 危険度1位(あまり与えない方がよいお菓子) あめ・キャラメル・ジュース(特に炭酸)・ガム
 2位 チョコレート・クッキー・ケーキ
 3位 アイスクリーム・プリン・ゼリー
 4位 せんべい・いちご・りんご
 5位(むし歯になりにくいお菓子) 牛乳・麦茶・するめ・ナッツ類・チーズ

◇決まった時間に食べましょう。

 「おやつ」には「規則的な回数と時間」が重要なポイントになってくるかと思います。
少量の「おやつ」でも頻繁に食べるとむし歯になりやすいので、時間と与える回数を決めた方がいいです。食べた後の歯みがき、水や麦茶を飲む習慣をつけることが大切です。キシリトールなどむし歯にならないという甘味料が使われているお菓子も多く市販されていますが、原料に砂糖や蜂蜜などが一緒に使われていたら、むし歯のおそれがありますから注意した方がいいでしょう。
 与える回数ですが基本的には「1日1〜2回」がいいかなと思います。おやつを食べ過ぎると、食事の時間になってもおなかがすきません。食事がしっかりとれないと中途半端な時間におなかがすいて、また「おやつ」を欲しがり、だらだら食べになる悪循環になってしまいます。余分なエネルギーをとると肥満にもつながります。
 泣いていたり、機嫌が悪かったりする子どもの気を紛らわそうとして「おやつ」を与えるかと思いますが、理想としては、あまり良くないことだと思います。こういうことは、親子共々、絶対に「クセ」になります。「泣いたらもらえる=子ども」、「泣きやますためにあげる=お母さん」、これが続いてしまったら悪循環になってしまいます。そしてこれは、「おやつ」の乱用につながり、「決まった時間のおやつ」から縁遠くなってしまいがちです。これが本当にクセになってしまったら、子どもが大きくなるにつれて、絶対に止めにくくなります。そして、食前でも「おやつ」を与えざる終えなくなってしまい、結果、ご飯が食べられなくなってしまいます。本当に、後々大変なことになりかねません。


◇「おやつ」の内容を工夫してみましょう

 子どもの成長は早いため、大人に比べて体重の割に多くのエネルギーが必要ですが、子どもは胃が小さく、消化機能も未熟なため、1日3回の食事では栄養を十分に摂り切れません。それを補うのが「おやつ」です。そのため、「おやつ」は必ずしも、甘いものやスナック菓子である必要はありません。むし歯や肥満になりやすい甘いものやスナック菓子だけではなく、おにぎり、小魚、焼きいも、トウモロコシ、チーズ、野菜スティックなども「おやつ」に取り入れていきましょう。子どもの「好きなもの」ではなく、「必要なもの」を取り入れていく工夫が大切です。
 飲み物も、清涼飲料水、スポーツドリンク、ジュースなどは砂糖がたくさん入っています。缶ジュース1缶で40g以上の砂糖を含んでいるものもあります。また、酸性度の高いものが多く、むし歯の原因菌の活動を活発にします。飲み物は牛乳、お茶、麦茶など、砂糖の入っていないものも取り入れていきましょう。
 意外かと思われるかもしれませんが、スポーツドリンクには、ジュースと同じくらいの量の砂糖が含まれています。スポーツドリンクは、夏場に長時間外出をして大汗をかいたときや風邪をひいて下痢をしているときの水分補給には優れていますが、日常においては、特に必要ないものです。身体に良いと思い、水代わりにしょっちゅう与えると、むし歯だらけの子どもになってしまうので注意しましょう。
 むし歯にならないようにするには、「おやつ」をおにぎりや麦茶にするといいのですが、小学生くらいになると、たまにはケーキやジュースも摂りたくなると思います。そのようなときは、ケーキとジュースというような、むし歯になりやすい組み合わせではなく、ケーキと牛乳というように、むし歯になりにくい組み合わせを考えてみましょう。

◇チョコレートやキャンディーなど甘さがいつまでも残るおやつは注意しましょう。

 
キャンディやキャラメルなど口の中に長く入っていたり、チョコレートのようにネバネバする「おやつ」はむし歯になりやすいのです。せんべいは他の「おやつ」に比べて、甘くないのでむし歯になりにくい「おやつ」です。りんごやするめはクッキーやケーキに比べて、食べた後に歯の周りに残りにくいので、むし歯になりにくいのです。

◇「おやつ」の量を決めましょう。

 子どもは好きなものなら、お腹いっぱいになるまで欲しがります。好きだからと「おやつ」を与え続けると、お腹いっぱいまで食べてしまいがちです。これでは、「おやつ」のために3回の食事が食べられなくなってしまいます。おやつは1日に必要な栄養の1〜2割以下に、甘いものは少なめに、1回に食べる量を決めてあげるようにしましょう。
 また、「おやつ」を子どもの目の届くところにおいてしまいますと、子どもは欲しがったり食べてしまいがちです。「おやつ」は子どもの目の届かないところにおきましょう。また、甘い飲み物を冷蔵庫に常備するのは、ダラダラ飲みを防ぐためにも止めた方がよいでしょう。

◇あごを使って噛みごたえのある「おやつ」を食べましょう。

◇「おやつ」の後も歯みがきをしましょう。


◇強い歯を作りましょう。


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